四万十の鳥類

四万十川流域には約◎◎種の野鳥の観察記録があり・・・

周年見られる鳥

ヤマセミ

全長38cmと、ハトより大きいカワセミ類。白黒の鹿の子模様の羽根と、頭の大きな冠羽が特徴。高知県の準絶滅危惧種。山地の渓流やダム湖等に生息し、ネイチャーセンター付近でも見ることがある。
撮影)松村伸夫

ヤマドリ(シコクヤマドリ)

雄は全長約125cm、雌は約55cm。日本固有のキジの仲間。キジと共に狩猟対象とされている。日本では鳥獣保護法における狩猟鳥獣であるが、数は減少している。生息する地域によって羽の色が異なり、5つの亜種に分類されている。四万十で見られるのはシコクヤマドリで、腰や肩羽、翼の羽縁が白いのが特徴。
撮影)松村伸夫

オオコノハズク

全長約24cmの中型のフクロウ。平地から山地の林に生息し、ネズミ等を捕食する。夜行性で、日中は写真のように周囲の樹肌に擬態する他、樹洞に潜っていることも多い。
繁殖期に雄は「ウォッウォ」「ポ ポ ポ」と続けてやや甲高い声で鳴くほか、「ミャ~オ」と猫のような声も発する。
撮影)松村伸夫

クマタカ

全長オス約75cm、メス約80cm。北海道から九州の森林に生息し、森林生態系の頂点に位置している。そのため「森の王者」とも呼ばれる。森林内に生息する多種類の中・小動物を獲物とし、時には猿や小鹿を襲うこともある。そのため、四万十ではクマタカの住む森にはニホンザルは見られず、その結果ヤイロチョウが繁殖可能な環境となっている。
絶滅危惧IB類に分類され、絶滅が心配されている。
撮影)松村伸夫

夏鳥

ヤイロチョウ

全長約18cm。高知県の県鳥および四万十町の町鳥でもあるシンボルマーク的な位置づけの鳥。国の絶滅危惧IBおよび高知県の絶滅危惧IA類。高知県の文化財にも指定。5月中旬に渡来し、急峻な斜面で子育てを行う。
撮影)松村伸夫

ブッポウソウ

全長29㎝。ハトよりやや小さい。国および高知県の絶滅危惧Ⅱ類。夏鳥として5月中旬頃に渡来。冬は東南アジアに渡って越冬する。雌雄同色で光沢のある青色の羽根と赤い嘴が美しくバードウォッチャーの人気を集めている。営巣に適した樹洞のある立木の減少に伴い、一時期はかなり数を減らしたが、巣箱の設置によって個体数は回復傾向にある。森の番小屋前の巣箱でも毎年雛が巣立っている。
撮影)松村伸夫

アカショウビン

全長27cmと、ヒヨドリと同大のカワセミ類。燃えるような赤いくちばしと体全体が赤色を持つことから、火の鳥の異名を持つ。日本では夏鳥として渡来し、北海道から沖縄までほぼ全国で繁殖するが、渡来数は少ない。森林に生息するのが特徴で、カワセミとは違い水辺から離れた森林でもみられる。
撮影)松村伸夫

ミゾゴイ

全長約49cm。森林性のサギの仲間で、日本列島でのみ繁殖し、冬季は東南アジアで越冬する。夜行性と言われており、夜間「ボー、ボー」という鳴き声を聞くことがある。絶滅危惧II類に指定されている希少種であるが、正確な個体数は把握できておらず、詳細な調査が行われている。番小屋付近の森では毎年のように繁殖が確認されている。
撮影)松村伸夫

冬鳥

旅鳥

外来の野鳥

サンジャク

全長70cm程の大型のカラスの仲間。本来の分布地は中国からインド、ネパールにかけての森林であるが、近年四万十でも生息が確認されており、ヤイロチョウへの影響が心配されている。
撮影)松村伸夫
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