ヤイロチョウを取り巻く状況

天敵

サンジャク

サンジャクという鳥の名前を御存じでしょうか? サンジャクは全長68㎝、中国中部などに分布するカラス科の鳥で、今から20年前頃に愛媛県宇和島市(旧津島町)で愛玩用に飼育されていた複数の個体が飼育施設から逃げ出して、四国内を東に向かって繁殖しながら生息地を拡大しているといわれる外来種です。
四国内では、コジュケイ、ガビチョウの仲間、ソウシチョウなどの「外来種」が普通に見られるようになりましたが、雑食性で森の中を早いスピードで飛ぶことのできる大型のサンジャクは、小鳥類や小動物を襲って食べるきわめて危険な外来種の可能性が高いと考えられます。
当協会が知った過去3年の経緯をご紹介し、ヤイロチョウなどへの被害がこれ以上拡大することを防ぐために緊急に投稿させていただきました。
四万十町の下津井や下道地域で最初にサンジャクが目撃されたのは今から3年前の春でした。飛来当初は5~6羽くらいの群れで移動していましたが、やがて集落周辺の森に定着した頃から、ヤイロチョウやサンコウチョウなどの小鳥類が次々と彼らの行動圏の森から姿を消していきました。わたしたちは、20年前に初めて取得した1号地のヤイロチョウ保護区で、今シーズンはじめてヤイロチョウが姿を消した事態を重く受け止めています。
資金力も弱い市民団体ができることは限られていますので、早急にサンジャクによる被害実態調査を行うよう関係行政機関に提案するとともに、市民の皆様からの情報提供を呼びかけます。

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