四万十の哺乳類 Twitter Facebook LINE Pinterest コピー 2021.09.052021.08.22 四万十流域には・・・・ ニホンカワウソ ユーラシアカワウソの一亜種 Lutra lutra nippon または独立種 Lutra nippon とされる。日本全国に広く棲息していたが、1979年高知県須崎市の新荘川での目撃例以降記録がなく、2012年に絶滅種に指定された。なお、ニホンカワウソは1965年に国の特別天然記念物に指定されている。また、愛媛県の県獣でもある。なお、特定には至らなかったものの、1980 年以降も新荘川における糞と食べ残しの痕跡や土佐清水の海岸における足跡の痕跡があり、2000年代に入ってからも本種と思われる個体の目撃例が続いている。近年、詳細な生息調査が実施されていないこともあって、高知県では絶滅の判断には至っておらず(高知県絶滅危惧 I 類)、その生存には僅かな期待が残されている。ニホンカワウソの再出現に備え、本県の生きものの豊かさを取り戻すための広域的かつ継続的な取組が求められている。写真は四万十川で最後に捕獲されたニホンカワウソの剥製。現在は県立のいち動物公園に収納・展示されている。 ヤマネ 全長約8cm。低山地から亜高山にかけての森林に生息し、丸まって冬眠する様子からマリネズミ、コオリネズミの俗称がある。冬に木を切ると、冬眠中のヤマネが転がり出てくることがあることから、林業に携わる人々は、ヤマネを山の守り神として大切にしてきた。国の天然記念物。撮影)松村伸夫 ニホンモモンガ 全長約30cm。日本(本州・四国・九州)固有種。山地から亜高山帯の森林に生息し、樹洞やキツツキの古巣、時に巣箱を利用し繁殖する。夜行性で、昼間は巣穴の中で休息する。木々の間を飛び回ったり、飛膜を使って滑空し移動する。撮影)松村伸夫 ニホンザル 全長50~60cm。日本固有のサルで、屋久島以北、青森県まで分布する。常緑広葉樹林や落葉広葉樹林に生息し、群れで行動する。四万十では、本種が生息する森ではヤイロチョウが見られず、ヤイロチョウの繁殖に対して影響を与えていることが予想される。撮影)松村伸夫 タヌキ 体長40~50cm。元々は日本、朝鮮半島、中国、ロシア東部などにのみ分布していたが、現在ではヨーロッパの各地に移入されている。河川や湖・海岸などの周辺にある広葉樹と針葉樹の混交林を好む。複数の個体が特定の場所に糞をする「ため糞(ふん)」という習性があり、ヤイロチョウがこのため糞を羽根や巣に塗り付けることで、天敵である蛇を忌避しているという行動が観察されている。撮影)松村伸夫